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鍼灸師の僕が中国である患者を診断、治療した話
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[ 2019/02/09 20:01 ] 怖い話 | CM(2)
ほんのりと怖い話スレ 133
http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1544106805/


337 :本当にあった怖い名無し:2019/01/01(火) 16:06:52.24 ID:HK3RzTmD0.net
じゃあ話していきます。僕、鍼灸師をしてるんです。こう言うとなんですけど、
鍼灸って、古い、うさんくさい技術だと思われてる方が多いんですよね。
けど、今は国立大学でも鍼灸を専門に学ぶ学科がありまして、
僕も、筑波大学で4年間勉強しました。それから、もう10年たつところですが、
開業はせず、ある大学病院で理学療法としてやってます。
で、専門誌に論文出したりも。それがおそらく目に止まったと思うんですけど、
3年前の秋に、中国のある医科大学から、研究会で発表してくれないかって、
招待されたんです。ああ、大学名なんかは言わなくてもいいですよね。
いろいろ差し障りがあるかもしれませんから。
費用は、渡航費用も、滞在費もすべて向こう持ちで、毎日のように
豪華なレセプションがありました。中国式の乾杯にはまいりましたけど。

それでね、発表が終わった日の晩です。そのときの晩餐会で、
そこの大学の学長から、こんな話をされたんです。「あなたの技術を見込んで、
診断、治療してほしい患者がいる」って。これね、向こうが本場なのに、
変だと思うでしょ。けど、お灸と漢方薬はともかくとして、
鍼に関しては、中国よりも日本のほうがずっと進んでるんです。
ほら、中国から伝わってきた鍼は、日本で特殊な進化をとげまして、
江戸時代以前から、日本だと目の不自由な人たちが鍼を打つようになってたでしょう。
手探りで脈をみながら打つので、その過程で技術が進化して、
経絡の考え方も、中国よりずっと実用的なものになってるんです。
あと、鍼管っていう、鍼にかぶせて使う管も日本独自の発明です。
でもね、今はそれ、中国でも一般的に使われているんです。




338 :本当にあった怖い名無し:2019/01/01(火) 16:07:54.51 ID:HK3RzTmD0.net
でね、この話を聞いたとき、ははあ、共産党の要人か、その家族だろうと思ったんです。
党の幹部はいろんな特権がありますから。それと、西洋医学では
治せない症状なんだろうとも。ええ、慢性的なアレルギーとか、
西洋医学にも限界はあります。それを補完するのが鍼をふくめた東洋医学ですから。
翌日の8時、ホテルにいるところに迎えが来まして、
王さんっていう、大学の学部長の人でした。駐車場に大きな車が来ていて、
運転手が乗ってました。それで、最初に、その市の中心部にある
大型の漢方薬店に行ったんです。楊さんという店主を紹介され、
50代前半くらいの、背の低い人でしたね。王さんから、「必要なものがあったら、
 何でもこの店で揃えてください」そう言われたんですが、
肝心の病人の情報が何もないでしょ。向こうからは教えちゃくれないし、

聞いてはいけないような雰囲気がありまして。まあでもね、
僕はすぐ日本に戻らなくちゃならないから、継続した治療はどうせできない。
ですから、病気の診断をして、治療の指示を出すだけだと思ってました。
自分の鍼の道具は持ってきてましたので、あと、その店で、
必要と思える物をいくつか選んで、また車に戻ったんです。
楊さんも、店を店員に任せて同行しました。そのときジュラルミンの枠のついた、
頑丈そうなケースを持ってきたんです。大きさは普通のアタッシュケースくらいですが、
やや厚みがあり、でも、重そうには見えませんでした。
もう一度整理してお話すると、そのとき車に乗ってたのは、
王さん、楊さん、僕、それから一言もしゃべらない運転手の4人です。ああ、あと、
言い忘れてましたけど、僕、大学で学んで、簡単な会話くらいなら中国語できるんです。


339 :本当にあった怖い名無し:2019/01/01(火) 16:09:08.49 ID:HK3RzTmD0.net
それからが長かったです。車で4時間ほどかかりました。市内を抜け、郊外も過ぎ、
舗装してない道に入って、さらに2時間ほど走りました。
ですから、その村に着いたのは12時を過ぎた頃です。これはちょっと予想外でした。
市内にある大きな邸宅に向かうとばかり思ってたので。
でね、行った先は、その貧しそうな村の外れ、山に近い場所で、
大きなテントがいくつも張られてあり、軍用車が何台も停まってて、
肩に銃を担いだ人民軍の兵士が見張りに立ってたんです。
これは何事だろうと思って緊張しましたよ。まずテントの一つに入って、
軍の司令みたいな人と王さんが話し、それから僕に向かって、
「お腹空いたでしょうが、急ぎなもので、さっそく患者を見てもらいます」
こう言いました。テントの中には監視モニターがずらりと並んでましたね。

でね、そっからは歩いて、道の両側に兵士が並ぶ厳重な警戒の中を、
山のほうに向かいました。「ここ、何ですか?」王さんに小声でそう聞くと、
王さんは「・・・遺跡なんです。おそらく漢代の。最近発掘されたばかりで、
 まだ周辺施設が整ってなくて」大きな岩の重なりに鉄扉がついてて、
僕たちの姿を見て、兵士がデジタルロックを解除しました。
「遺跡!?」ますますわけがわからないですよね。そんなとこに何で病人が・・・
中は洞窟のままで、配線むき出しの照明がたくさんついてました。
あとね、驚くようなものがあったんです。何だと思いますか?
水槽ですよ。水族館にでもあるような巨大な水槽が両側に見えてきて、
これも急ごしらえのものに思えましたが、中に、数mもある魚が何匹も泳いでたんです。
僕は魚のことよくわからないですが、チョウザメじゃないかと思いました。


340 :本当にあった怖い名無し:2019/01/01(火) 16:10:14.37 ID:HK3RzTmD0.net
ええ、あのキャビアをとる。やがて洞窟は突きあたりになり、
小さな部屋がありました。そこで僕は施術着に着替え、全員が消毒をし、
また頑丈な鉄扉を開けると、そこが病室?だったんです。壁は洞窟のままでしたが、
かなりの広さがあり、縦に長いベッドがありました。8mくらいでしたか。
ベッドの上は、仕切りのカーテンで3つに分けられ、入ってきた場所からは、
真ん中の部分が見えました。そしてそこに、真っ白な腹? いや、胴体?
どう表現すればいいかわからないものがあったんです。それは呼吸しているようで、
ゆっくり上下に動いてました。胴回りは人間よりかなり大きい。
「これが?!」 「ええ、患者です。お願いします。西洋医学では無理ですから」
とにかく、まず、その2mほどの胴体部分を触診しました。
肌は人間と似ていて、体温もありましたが、ところどころにギザギザの・・・

カエデの形をした鱗のようなものがあったんです。内臓も人間に似ていると思えました。
けど、大きくて長い。「CT画像なんかはありますか?」王さんに聞くと、
王さんは首を振り、「放射線関係はまったくダメです。せっかく復活させたのに、
 死んでしまう」復活? これは、この遺跡の被葬者なのか?
そこからは、全神経を指先に集中させ、経絡を探っていったんです。
人間の血圧にあたるものが弱く、血液の循環が悪いのがわかりました。
意を決して、循環器を回復させるための鍼を打っていきました。
7本目で、下半身との境のカーテンにいきあたり、僕は王さんを見て、
「めくってもいいですか?」王さんがうなずき、たくしあげると、
やはり全体が真っ白な、魚の尾部があったんです。さっき見たチョウザメによく似た。
驚いてもいられず、鍼を打ち進めていきました。14本目の鍼を打ったとき、


341 :本当にあった怖い名無し:2019/01/01(火) 16:11:15.74 ID:HK3RzTmD0.net
ビタン、尾が強く跳ねました。もしあたったら、ただですまないくらいの力でした。
それはベッドからどさっと床に落ち、ビン、ビンと何度も跳ね上がりました。
王さんが壁に駆けよって非常ボタンのようなものを押し、警告音が響きました。
床の上のものはのたうち、上半身を持ち上げ、そのときに髪の長い女の顔が見えました。
女はするすると床を這い、楊さんが抱えていたケースにがっと噛みつき・・・
そこで、僕はなだれ込んできた兵士に部屋の外に連れ出されたんです。
やがて、遺跡の外で王さんと合流しました。「どうなったんですか?」
「鎮静剤を撃ちました。おそらく大丈夫でしょう。いや、ご迷惑をおかけしました」
テントの中で、王さんや他の医師を交えて、僕が診たことを話し、
今後の治療についての所感を述べました。みな熱心にメモをとって聞いてましたよ。
それから、車に乗ってホテルのある市に戻ったんです。

ここからは後日談です。王さんは、僕の日本の口座に3000万円振り込むと言いました。
口止めのようなことはなかったです。それと、真っ白な鱗を一枚いただいたんです。
王さんは、「これは到底お金には変えられない、いわゆる中国の宝物です」そう言ってましたね。
その後、遺跡の中のものがどうなったかわかりません。・・・僕の勘違いなんでしょうが、
中国の要人の夫人の画像をテレビで見て、あの遺跡にいたチョウザメ女に似ているように
思いました。それから、去年、所用で中国を再訪したんです。あの遺跡のある場所とは
ずいぶん離れたところです。空港から市街に入ると、道に何人も物乞いがいて、
その人たちは道端に布を敷いて寝ていて、手足のない人が多かったんですが、
その中に、楊さんらしき人がいたんです、あの薬物商の。ただ、その物乞いは両目がつぶれ、
両手両足がなく、小さな木の車輪がついた箱のようなものに乗せられていたので、
これも違うかもしれません。もちろん、声はかけませんでしたよ。


344 :本当にあった怖い名無し:2019/01/01(火) 17:18:24.68 ID:7cDOS3eW0.net
>>341
面白かった。こういうの好き。


353 :本当にあった怖い名無し:2019/01/02(水) 15:29:06.11 ID:Y33gVpU00.net
ブラックジャックで宇宙人を診察する話あったな


354 :本当にあった怖い名無し:2019/01/02(水) 19:36:24.33 ID:1lR1fGwS0.net
妊婦の宇宙人を手術してたっけ
なんか無茶苦茶な話多かった


342 :本当にあった怖い名無し:2019/01/01(火) 16:42:08.40 ID:JIVYK+LMO.net
チョウザメの人魚? ワンピースの魚人で脳内再生した
ラスト、なぜ漢方薬店の店主の楊さんがダルマにされたのだろうね、ポカして粛清されたのかな?


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[ 2019/02/09 20:01 ] 怖い話 | CM(2) このエントリーをはてなブックマークに追加
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2735:名無し中毒:2019/02/09 20:56 -
鍼灸を研究する学科は幾らでもあるけど、学ぶ学科なんてほぼ無い。
視覚、もしくは聴覚障害者でないと入学できない筑波技術大だけで、報告者は明らかにどっちでもない。
設定をもっと考えないと。
2737:名無し中毒:2019/02/10 20:14 -
※2735
それは知らんが、事実をかなりぼかさないと報告者が危険なのでは?
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