死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?362
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707 :
本当にあった怖い名無し:2021/06/27(日) 23:51:16.07 ID:VyqkuRwy0.net
テイクアウト
10数年前、私が二十歳過ぎの頃の話です
当時の私は実家から出て、フリーターをしていました
久しぶりにバイトが数日休みになったので、1年振りに実家に2~3日程帰ることにしました
実家に帰ると、いつもは元気で明るい妹が疲れてるってか、何かに悩んでる様でしたので、妹に何かあったのか聞いてみると
「最近毎晩の様に金縛りに合うから、眠られへん」との事でした
当時の私は幽霊なんて信じてなかったので、「金縛りというのは体が眠ってて、脳みそだけが起きてる」「金縛りは科学的に証明できる、気のせいだ」とうんちくをたれていると
「ほんなら今日はお兄ちゃんが私の部屋で寝てや」と言い出しました
私は「幽霊なんておらんから(笑)」と妹を馬鹿にしながら、その日から妹の部屋で寝ることにしました
妹のベットでウトウトしていると、急にピシッっという耳鳴りと共に、全身が固まるような感覚になりました
私は突然のことで、最初こそビックリしましたが
(これが金縛りかぁ、ほんまに体が動かへんけど、目は見えるねんなぁ)と冷静に金縛りを体験していました
そのうち、眼球が動かせるようになったのでグルグルと部屋の中を見ていると、頭の上に何か黒い物体があるのが見えました
(あれ?こんなところに何かあったかな?)
視線を頭上に向けて、その黒い物体を見ていると
ソレは段々と私の視界を塞いでいきました
よく見てみると、ソレは人の頭のようでした
一瞬、(妹か?)と思いましたが、すぐに恐怖で固まりました(すでに固まってるが)
妹は茶髪だし、私の寝ている頭の上は壁になっているので、そんな風に覗き込むことは物理的に出来ないのです
(誰やねん)
ソレのおでこが見えた辺りから、私のおでこにソレの髪があたるのがわかりました
頭のてっぺん、、おでこ、、まゆげ、、
(女だ、、凄い白い肌、、)
ソレは私を覗き込むようにゆっくりと近づいてきて、、
ソレの真っ赤な目と合った瞬間
私は恐怖で気を失ってしまいました
続く
709 :
本当にあった怖い名無し:2021/06/28(月) 00:57:08.87 ID:0uiuaVpO0.net
テイクアウト 続き2
気がつくと朝でした
私がリビングで誰か起きてくるのを震えながら待っていると
「おっはよー!」と久しぶりによく寝れて元気になった妹が起きてきました
「お兄ちゃんどうやった?金縛りあわへんかった?」と聞いてきましたが
私は「全然?なーんもなかったで」と震えながら答えました
すると妹が「ほなお兄ちゃん今日も私の部屋で寝、、」「お兄ちゃん今日帰るわぁ!」
私は逃げるようにして実家を出ました
夕方自宅に帰ると、当時ルームシェアしていた女友達(朝青龍にそっくり)が嫌そうな声で
「あれ?今日は帰ってこないんじゃなかったの?友達呼んじゃったよ」と
朝青龍の部屋で可愛い女の子4人がパジャマ姿で鍋パーティーをしていました
「ちょっと急用で帰ってきてん、気にせんといて、大人しくしとくし」と言いながら、覗く気満々でした
私の部屋と、朝青龍の部屋はふすまで仕切られており、お互いの部屋からリビングキッチンとベランダが行けるような間取りだったので、無駄にリビングキッチンをうろうろしたり、ベランダでタバコを吸いながらチラチラと覗いていました
そうこうしてるうちに隣の部屋から明かりが消えたので、私も布団でゴロゴロしていると
突然、ピシッっと耳鳴りがし、全身が硬直しました
(嘘やん)
恐怖で目を瞑りたかったのですが、まぶたが閉じれませんでした
当時貧乏だった私はベランダにカーテンをしていなかったので、近くの公園の明かりが射し込んで、部屋全体は電気を消してもよく見えました
(あかんあかん、怖い怖い)
昨晩のように、頭上から女が覗き込んでこないか恐怖で震えていましたが、、、そんなことはなく
次第に首が動くようになりました
(あれ?これ金縛り解けるんちゃうか)
そう思いながら、首をベランダに向けた瞬間、恐怖で再び固まってしまいました
昨日の女がベランダから私を睨み付けていたのです
女の真っ赤な目から視線が外せないまま、私はなんとか体を動かそうとしましたが、まったく動きませんでした
私は隣の部屋の朝青龍に助けを呼ぼうと必死に叫ぼうとしましたが、「う、あ、、あ、、」と唸ることしか出来ませんでした
続く
710 :
本当にあった怖い名無し:2021/06/28(月) 00:58:46.78 ID:0uiuaVpO0.net
テイクアウト 続き3
しばらく女と目が合ったままでしたが、急に体が動いたので、私は「助けて!!」と叫びながらリビングキッチンから隣の部屋に飛び込みました
「「キャー!!」」
夜中に叫びながら部屋に男が飛び込んできたので、女の子達はお互いに手を取り合って叫びました
私は恐怖でパニックになりながら「ちゃうねん!一緒に寝て!一緒に寝るだけやから!」とパンツ一丁で朝青龍に殴られながら布団に潜り込みました
そのうち、一人の女の子が泣き出したところで、私も我に返り
「ごめんね、そりゃ急にパンツ一丁で部屋に入ったら怖いよね、ごめんね実はね、、」と説明しようとしたとき
泣いていた女の子が
「ううん、違うの、ビックリしたんじゃないの」と話し始めました
「なにが?なんで泣いてるの?」と朝青龍が聞くと
泣いてた女の子が寝ていると、私の部屋からうめき声が聞こえてきたそうです
初めは私のイビキか何かと思ってたらしいのですが、私のうめき声に重なるように女のうめき声がベランダから聞こえてきたので、ずっと怖かった、そこに私が飛び込んできたので、これは普通じゃないと思って怖くて泣いてしまった、と話しました
私はますます怖くなり、しばらく朝青龍と一緒に寝てもらうよう交渉しましたが、「そんな幽霊持って帰ってくるヤツは入って来ないで」とのことで、結局私は朝までずっと起きてました
終わり
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気になって話が頭に入ってこない…