fc2ブログ

|д゚)オカルト中毒

http://chudoku200.blog66.fc2.com/
RSSヘッドライン

「為松の竹林」という昔話
このエントリーをはてなブックマークに追加 

[ 2015/09/23 14:40 ] 怖い話 | CM(5)
死ぬ程洒落にならない怖い話を集めてみない?330
http://toro.2ch.sc/test/read.cgi/occult/1440824523/


779 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/09/22(火) 10:26:01.38 ID:CB/MEM2K0.net
長い話をするので暇なら読んでください。
人名は少し変えたけど、地元の実話なのでわかる人が読めばわかるかも。
この話が発掘されて、今そこの住人の間でちょっとした騒ぎになってる。
「為松の竹林」という昔話です。


780 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/09/22(火) 10:26:41.13 ID:CB/MEM2K0.net
昔、うちの近くの山の麓に「為松の竹林」と呼ばれていた場所があった。
文字通り竹林だったらしいが戦後は住宅地になり、それを知る年寄りももうほとんどいない。

竹林になる前、明治・大正の話だけど、そこには為松という人のお屋敷があった。
為松さんは盲目の楽師で三味線と尺八の名手。
貧しい家の出でしかも盲目。苦労に苦労を重ねて楽師になったらしい。
しかしそんな過去を感じさせない、洒落た身なりの知的で優しいお爺さんだった。
為松さんには息子が一人いて、この息子には楽才はなかったが商才があった。
起業して貿易関係で成功し、山の麓に屋敷を建てて老いた父に楽隠居させた。
息子は街で暮らし、この屋敷には為松さんと住み込みの使用人だけが住んでいた。
為松爺さんは三味線を人に教えたりしながら、のどかな余生を送れるはずだった。




息子が四十を過ぎてから、屋敷に若い嫁がやって来た。
女は良く働き、盲目の為松さんの世話も使用人まかせにせず進んでやった。
為松さんも献身的なこの嫁を実の娘のように思うようになった。
女は早くに両親を亡くし、天涯孤独だという。
為松さんは自身も苦労人だったせいか、この嫁に同情し、ついには養女にしてしまった。


781 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/09/22(火) 10:27:59.54 ID:CB/MEM2K0.net
もうなんとなく先は読めると思うけど、嫁は金目当ての恐ろしい女だったわけ。

偶然か必然か、息子はほどなく事故死した。ビルからの転落で原因はわからない。
女はさっさと夫の会社を売り渡し、不経済だという理由で屋敷の使用人も解雇した。
為松さんが大事にしていた三味線も尺八も、死んだ奥さんの着物も
屋敷にあった金になりそうな物は、全部勝手に売り払ってしまう女だった。
為松爺さんは心痛でみるみる弱り、寝たきりになってしまった。
目も見えないのに使用人はおらず、手の平を返した嫁は爺さんの世話を完全に放棄。
為松さんは食事もろくに与えられず、奥の座敷に閉じ込められ痩せ細っていった。
寝たきりなのに体も拭いてもらえず、粗相した糞尿で悪臭が漂う。
空腹に耐えかねて嫁を呼んでも、「臭い臭い。早く死ね」と怒鳴りつけられた。
近所の人や為松さんの知人が屋敷を訪ねても、
嫁は「父は弱っていて誰とも話をしたがらない」と嘘をついて追い返した。

息子が死んで半年も経たないうちに、為松さんも亡くなった。
床擦れした背中の肉は一面腐り落ち、布団から下の畳まで腐汁が染み渡っていた。
生きながら干乾びた為松さんは、飢えと渇きからか喉を掻きむしった姿のまま硬直し、
目を見開き真っ黒な口を開け、鬼の形相で死んでいたという。
元気だった頃の穏やかで優しい面差しはどこにも残っていなかった。


782 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/09/22(火) 10:29:10.89 ID:CB/MEM2K0.net
財産と屋敷を手に入れた嫁は、為松さんが死んだ奥座敷を壁から畳まで張り替えたが
どういうわけか畳は何度替えても、カビが生えて腐ってしまう。
それもいつも決まって、為松爺さんが寝ていた場所の畳からカビが広がっていく。
女はだんだんと恐ろしくなって精神を病み、やつれて入院してしまった。
そしてそのまま高熱を出して死んだ。
うわ言で「御免なさい、御免なさい」と謝り続けたが、
数日後に喉を掻きむしって目を見開き、為松爺さんと同じ姿で死んだ。

しばらくして為松さんの屋敷は取り壊され、跡地には竹が生い茂った。
妙な風が吹き溜まり、その音が尺八のように聞こえると噂された。
竹林は薄暗く湿っていて、小鳥や犬猫の死骸がよく転がっていた。
この竹林で取った筍を食べた人が、高熱を出して死んだりもした。
「為松の竹林で取った筍や茸は絶対に食べてはいけない」
「子供はあの竹林へ入ってはいけない」
祖父が子供の頃は、親によくそう言われたそうだ。


783 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/09/22(火) 10:30:50.03 ID:CB/MEM2K0.net
戦後その場所は住宅地になり、今はマンションが建っている。
戦争とさらにその後の災害で古くからの住人はいなくなり、
そこに竹林があったことなど誰も知らない風情だ。
私も随分前死んだ祖父から聞いた昔話を、今まですっかり忘れていた。
小学校へ通い出した姪っ子が、妙な話をするまで…
「みかちゃんのマンション、うさぎ飼えないんだって」
「すぐ死んじゃうマンションだから、ダメなんだって」


784 :本当にあった怖い名無し@\(^o^)/:2015/09/22(火) 10:37:03.55 ID:CB/MEM2K0.net
…以上、終わり。
うちは昔からこの近くに住んでる為松さんの遠縁にあたり、
この話も祖父にチラッと聞いたことがあったんだけど、本当に忘れてた。
マンションの住人に話したのはうちじゃないし、どこからもれたのかわからないけど、
このマンション、地味に騒ぎになってて退去した住人も出てるらしいです。


関連記事
[ 2015/09/23 14:40 ] 怖い話 | CM(5) このエントリーをはてなブックマークに追加
管理人オススメ記事
【山の怪】もう何年も前に亡くなった俺の祖父は狩猟をやっていた
昔、中国に出張に行ってた時のこと
【恐怖体験】廃病院
20年前の話なので、もう特定されることもなくなっただろうと書かせて貰う


2127:名無し中毒:2015/09/23 19:35 -
若い嫁って、息子の嫁じゃねえのか?誰か他人の嫁なのか?養女にしちまったら親父が息子の嫁を寝とったってこと? 何だか基本の説明がなってないと話グナグナだぜ。
2130:名無し中毒:2015/09/23 21:14 -
嫁っていうのは、もともと「息子の妻」の意味だからね。俺の嫁=自分の妻なんて使い方をするようになったのは最近だよ。こういう昔話なら当然「息子の嫁」だろうな。
2132:名無し中毒:2015/09/24 13:53 -
であれば息子の配偶者を養女にする必要はない。遠縁にあたると言いながら、事実関係の基本も説明出来ないのか?それとも「養女」という言葉の意味を書き手は知らないのか?
2133:名無し中毒:2015/09/25 23:26 -
時代だねぇ…昔は養子縁組なんぞホイホイ気軽にできたし、庶民は法律なんて知らんよ。家長制強い時代だから、義両親が生きてる限り嫁なんて「家の中の他人」だよ?養子縁組は相続権じゃなく為じいさんの感謝の気持ちでしょ。「あんたも苦労したんだねぇ…今日からはワシを本当のおとっつぁんだと思っておくれ」とかそういうノリの。
2460:名無し中毒:2016/09/19 11:13 -
息子の妻を養子にすることはあると思うよ。
相続や生前贈与なんかの都合とかで。
コメントの投稿






管理者にだけ表示を許可する
プロフィール

ちぇりお

Author:ちぇりお
このブログについて


この日記のはてなブックマーク数  このエントリーをはてなブックマークに追加


最新記事
【怖】昔製鉄工場で働いていた時の話 Sep 23, 2023
スゲー!これが心霊写真ってやつか! Sep 22, 2023
【恐怖】駅の掃除屋 Sep 03, 2023
【謎】1年ほど前ちょっと奇妙な体験をしたので、ここに供養します。 Sep 02, 2023
爺ちゃん「お前、ここの怖い話教えてやろか」 Aug 14, 2023
40過ぎてる独身の姉がストーカーされてると俺に相談してきた Aug 13, 2023
【怖】半身サラリーマン Aug 12, 2023
【恐怖体験】どんぞくさま Aug 10, 2023
人生で何度か奇妙な体験をしたので語らせて欲しい Aug 09, 2023
【怖】深夜に商店街で寄り添いあってる老夫婦を見たことあるわ Aug 08, 2023
過去ログ +

2023年 09月 【4件】
2023年 08月 【7件】
2023年 07月 【2件】
2023年 06月 【2件】
2023年 05月 【4件】
2023年 04月 【1件】
2023年 03月 【5件】
2023年 02月 【8件】
2023年 01月 【10件】
2022年 12月 【10件】
2022年 11月 【10件】
2022年 10月 【10件】
2022年 09月 【10件】
2022年 08月 【10件】
2022年 07月 【10件】
2022年 06月 【10件】
2022年 05月 【10件】
2022年 04月 【10件】
2022年 03月 【10件】
2022年 02月 【10件】
2022年 01月 【10件】
2021年 12月 【10件】
2021年 11月 【10件】
2021年 10月 【10件】
2021年 09月 【10件】
2021年 08月 【10件】
2021年 07月 【10件】
2021年 06月 【10件】
2021年 05月 【10件】
2021年 04月 【10件】
2021年 03月 【10件】
2021年 02月 【10件】
2021年 01月 【10件】
2020年 12月 【8件】
2020年 11月 【7件】
2020年 10月 【10件】
2020年 09月 【10件】
2020年 08月 【10件】
2020年 07月 【10件】
2020年 06月 【10件】
2020年 05月 【10件】
2020年 04月 【8件】
2020年 03月 【10件】
2020年 02月 【7件】
2020年 01月 【10件】
2019年 12月 【8件】
2019年 11月 【12件】
2019年 10月 【10件】
2019年 09月 【10件】
2019年 08月 【10件】
2019年 07月 【10件】
2019年 06月 【10件】
2019年 05月 【10件】
2019年 04月 【10件】
2019年 03月 【10件】
2019年 02月 【10件】
2019年 01月 【11件】
2018年 12月 【10件】
2018年 11月 【11件】
2018年 10月 【10件】
2018年 09月 【10件】
2018年 08月 【10件】
2018年 07月 【11件】
2018年 06月 【10件】
2018年 05月 【10件】
2018年 04月 【10件】
2018年 03月 【10件】
2018年 02月 【10件】
2018年 01月 【12件】
2017年 12月 【9件】
2017年 11月 【8件】
2017年 10月 【13件】
2017年 09月 【13件】
2017年 08月 【12件】
2017年 07月 【11件】
2017年 06月 【9件】
2017年 05月 【10件】
2017年 04月 【10件】
2017年 03月 【10件】
2017年 02月 【11件】
2017年 01月 【10件】
2016年 12月 【10件】
2016年 11月 【12件】
2016年 10月 【8件】
2016年 09月 【10件】
2016年 08月 【10件】
2016年 07月 【13件】
2016年 06月 【16件】
2016年 05月 【13件】
2016年 04月 【12件】
2016年 03月 【15件】
2016年 02月 【13件】
2016年 01月 【10件】
2015年 12月 【15件】
2015年 11月 【14件】
2015年 10月 【22件】
2015年 09月 【14件】
2015年 08月 【13件】
2015年 07月 【14件】
2015年 06月 【12件】
2015年 05月 【16件】
2015年 04月 【14件】
2015年 03月 【27件】
2015年 02月 【16件】
2015年 01月 【25件】
2014年 12月 【26件】
2014年 11月 【23件】
2014年 10月 【20件】
2014年 09月 【18件】
2014年 08月 【20件】
2014年 07月 【25件】
2014年 06月 【21件】
2014年 05月 【18件】
2014年 04月 【17件】
2014年 03月 【16件】
2014年 02月 【18件】
2014年 01月 【25件】
2013年 12月 【20件】
2013年 11月 【22件】
2013年 10月 【10件】
2013年 09月 【11件】
2013年 08月 【13件】
2013年 07月 【10件】
2013年 06月 【5件】
2013年 05月 【10件】
2013年 04月 【8件】
2013年 03月 【11件】
2013年 02月 【6件】
2013年 01月 【7件】
2012年 12月 【13件】
2012年 11月 【8件】
2012年 10月 【7件】
2012年 09月 【5件】
2012年 08月 【6件】
2012年 07月 【4件】
2012年 06月 【4件】
2012年 05月 【5件】
2012年 04月 【4件】
2012年 03月 【3件】
2012年 02月 【1件】
2012年 01月 【2件】
2011年 12月 【3件】
2011年 11月 【3件】
2011年 10月 【6件】
2011年 09月 【4件】
2011年 08月 【6件】
2011年 07月 【3件】
2011年 06月 【3件】
2011年 05月 【5件】
2011年 04月 【3件】
2011年 03月 【2件】
2011年 02月 【7件】
2011年 01月 【6件】
2010年 12月 【9件】
2010年 11月 【4件】
2010年 10月 【7件】
2010年 09月 【11件】
2010年 08月 【7件】
2010年 07月 【11件】
2010年 06月 【4件】
2010年 05月 【7件】
2010年 04月 【10件】
2010年 03月 【7件】
2010年 02月 【9件】
2010年 01月 【19件】
2009年 12月 【10件】
2009年 11月 【7件】
2009年 10月 【6件】
2009年 09月 【3件】
2009年 08月 【8件】
2009年 07月 【21件】

アクセスランキング
ブログ開始から何日経った?
カレンダー
09 | 2023/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
検索フォーム
QRコード
QRコード
全記事表示リンク


Back To Top